ヒューストンラッパーの新鋭、DeLoreanの新作ミクステ、"Look Alive"。去年発表し評価も高かった"Grace"以来となりますかね。ヒューストンらしい、ソウルフルなネタ使いやエモいメロを基調としたビートに、ストレートな彼のラップが映えて良い感じに仕上がっています。
Scotty ATLやDoughbeezyが参加していますが、目を引くのはSlim ThugにPaul Wallといった重鎮が客演している点。
その重鎮が参加しているラストの14. Picture Me Swangin(Remix) ft. Slim Thug, Paul Wall, Lil Keke, Mithelle L はまさにサウスな雰囲気で間違いない一曲でおすすめです。
そのDeLoreanのミクステにも客演していた言わずもがなアトランタのラッパー、Scotty ATLの最新ミクステ、"Spaghetti Junction"。すっかりシーンに根付いた感のある現行アトランタのサウスビートとはまた一味異なる、ダーティーサウスビートの雰囲気を感じられるラッパーであり、本作もそこは変わらず、といったところです。
ディスコ・ソウルネタのチョップが気持ち良い02. Cash Trip (最近Fat Trelも同ネタ使ってましたね)、StarlitoとYoung Dolghのタルいラップもたまらない、これまた泣きのソウルネタ使いの07. U Already Knowあたりが個人的な好み。KE On The Trackビーツの今風なトラップや、中盤からスクリューがかる展開がツボな10. Long Day 2 Maなども聴き応えあります。
スクリュー版、待ってます。
お次はMaybach内の客演番長と化していたマイアミのGunplayのミクステ、"Gunplay"。今年アルバムが出るといわれてていまだにTBAなのが気になりだしてきました。Maybach関連のラッパー、コンピには必ずといっていいほど名前を連ねる彼なので、久しい感じとかは全くないのですが、彼名義のミクステ、となると意外にも今年初でした。
Move That Dopeなどのビートジャックものもいくつか挟みつつな本作なので、アルバムまでの繋ぎかと正直勘ぐってしまうような位置付けになっています。ただ、CormegaやBirdman、Curren$yといったメンツがサラッと客演しちゃう彼のキャリアと安定感あるラップに期待をもちたいと思います。まぁ普通にアルバムは来年になりそうですけどね...
再びアトランタに戻って、Grip Plyazの6曲入りのEP、"reTurnt To Sender EP"。
短めの構成と繰り返されるフックがEP全体として何とも言えないグルーヴを生んでいます。
トラップの硬いハットが鳴り響くなか、チープで間の抜けたシンセが申し訳なさげに隙間を埋めていく03. Flexin'、04. Stop Like Thisを経て、05. Ray Lewisでピークを迎えます。
アメリカンフットボールの名選手の名を拝借したいわゆるSWAG系の一曲ですが、VHS画質の粗いPVと相まってパープルな雰囲気に浸るにはぴったりになっています。
お次はJet LifeのCurren$yのEP、"More Saturday Night Car Tunes EP"。この夏に出ていたSaturday Night Car Tunes EPの続編です。
客演は前作から引き続きの参加となるWiz KhalifaとMac Millerのみというシンプルな構成で、彼らしいストーナーラップを堪能することができます。
他にも最近Jet Lifeがレーベル名義のコンピを立て続けにドロップしており、にわかに活気づいてきた感があります。年末にかけて何かやってくれるんですかね。
ラストはLAのサウスセントラルからの新鋭、CurtessyのEP、"The Neighborhood EP"。「Curren$y、活発だなー」→DL→違う の流れをたどりましたごめんなさい。
サウンドとしてはあまりベイっぽくないというか、どちらかというと東側の雰囲気ある曲が多いです。でも、Curtessyのラップが非常にウェッサイ感溢れる、良い具合にレイドバックしたフローで心地よく聴くことができます。
Blahzay Blahzayの引用もあったりしましたし、本人もイーストサウンド意識してるのかもしれないです。というか、イーストウエスト意識すること自体時代から遅れてるのかもですね。
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