Funky Freshin'

日々リリースされる膨大なHip Hop / R&Bの海に溺れながら音源を紹介していきます

今回もそれぞれに関連性は薄いですが地域によるシーンの違いをいろいろ感じられる作品をピックしてみました。

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Corner Boy P / American Greed
Curren$y率いる、という言葉も最近は不要になってきたニューオーリンズのJet Lifeに所属するラッパー、Corner Boy Pの最新ミクステ、"American Greed"。
Jet Lifeといえばストーナー、という雰囲気とはまた一味違った、ワルガキ感を漂わせる彼の最新作は、人をおちょくったようなラップスタイルと相まった一癖あるトラックが特徴的な作品になっています。
プロレスファン大歓喜な02. Rick Flareや、タイトルからしてお察しのあの曲をサンプリングした05. Next Episode 2K14などネタ感溢れる楽曲が並びますが、Jet Lifeのガナリ番長このFiendをフィーチャーしたレイドバックしたホーンの鳴りがたまらない08. Count Room、レーベルメイトによるJet Life的ポッセカットな12. Faded (Extended Remix)あたりでも聴きごたえのあるラップをカマしてくれています。


Sam Lachow / 80 Bars
お次はシアトルのラッパー、Sam Lachowの新しいEP、"80 Bars EP"。
同一の曲名にPart.1〜5までナンバリングされたこのEPは、一度は耳にしたことのあるようなビートを用いた、いわゆるジャックものになっています。
矢継ぎ早に切り替わるビートの上を、フリースタイルに近いような形で縦横無尽に駆け巡る曲が5曲。珍しい構成ですね。
用いているビートもブーン・バップなものからゼロ年代ソウル早回しもの、そしてトラップまで幅広くピックアップしており、ジャンルの奥深さを味わうことができます。こういった試みはフリーミックステープ文化ならではといった感じですし、素直に面白いと思いました。
惜しむらくはSam Lachowのラップ自体が少し単調で、ずっと聴くのがツラいところもありますが、アイディアとそれを押し通した根性はナイスです。


MVもある。

Junia T / Eye See You
トロントの新鋭ラッパー兼プロデューサー、Junia Tのデビューミクステ、"Eye See You"。トロントといえばこのブログでもたびたび取り上げていますが、R&Bシーンがとにかくいまホットな地域であり、次々とニューカマーが現れてくる場所でもあります。
そんな中でこのJunia Tの産み出すサウンドはサンプリングサウンドを基調として生音を加えていく、フューチャーファンクやネオソウルの流れを感じさせるビートが持ち味と言えます。Diamond DistrictのOddiseeやその周辺(Mellow Music Group)のサウンドが好みのかたはハマるんじゃないかと思います。
ファンキーなベースとハネたドラム、コズミックなシンセが心地よい03. We Got This (All Day)、ロンドンのFemale、Little Simzをゲストに迎えたスムースでジャズセッションの趣きも感じさせる05. Sleep Palalysis、ロウなドラムとホーンの鳴り、そしてpHoenixというシンガーがとにかくすばらしい06. Everydayなど、聴きどころは多い1枚です。


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Demlick / Going Up EP
フィラデルフィアをベースとしたラッパー/シンガー、Demlick (Young De)の最新EP、"Going Up EP"。次にリリースが予定されている1stフル・アルバムへの布石となる1枚のようです。EPやミクステで見かける機会が多かったのであまり意識してなかったですが、アルバムは初なんですね。
XzibitやSnoop Doggといったウェストコーストとの繋がりも深いキャリアあるMCですが、長らくレーベルとはサインをせずに活動していた、ある種苦労人なラッパーでもあります。
Cali Cleveというプロデューサーをメインに据えた本作は、ウェストコーストの良い具合にレイドバックした雰囲気をまといながらも締めるところは締める、そんな意図を感じるビートのチョイスな感じがします。


Caskey / Black Sheep
BirdmanがちょっとやらかしたニュースもあったYMCMBのアップカミングなラッパー、Caskeyの最新ミクステ、"Black Sheep"。
The AvengerzやAyoTheProducerらのサポートを受けた本作は客演一切なし、Caskeyのラップ1本という男らしい作品となっています。
キャッシュマネーらしい、トラップを基調としたダークなビートが主で、02. Sun Goes Downや04. Come N Get Itなどの同じフレーズをリフレインさせていく、いまのストリートのトレンドもきっちり押さえたサウンドが印象的です。
ラストにかけて急にピアノによるエモいメロの方向に舵を切るのですが、これが思いのほかすばらしく、良い意味で最後に裏切られる、そんな作品です。


DJ Suspence / All Ohio 2014
以前にヒューストンのコンピレーションを紹介したことがありましたが、こちらは名前の通りオハイオ州をベースに活動するラッパーの楽曲をミックスした企画モノ、"All Ohio 2014"。DJ SuspenceというオハイオのDJがコンパイルし繋いだストリートミックステープに近い作品です。ふと気になって年をさかのぼって探してみたところ、2010年まではシリーズとして確認できました。全然知らなかった...
2014年自体はアトランタの年、と言って差し支えないレベルで盛り上がりを見せていたシーンですが、では次は、問われると個人的には上に挙げたヒューストン、そしてオハイオあたりがアツいんじゃないかと勝手に思っています。
今年はオハイオの重鎮であるStalleyが満を辞したアルバムをリリースし、そして本当に充実した作品であったために、オハイオをレペゼンするには最適なタイミングに期せずしてなった印象です。
そんなStalleyの諸作はもちろん、Machine Gun KellyやCopywrite、Young RomeにKing Chipといった、名前を聞けばあぁこの人もオハイオなのかとなるようなMCの名前が並んでいます。
トラップの重厚なサウンドもあれば、ソウルネタを用いたサウスマナーなビートもあり、というバラエティ感がオハイオシーンの特徴ですが、全37曲のオンパレードで聴くと何となくその傾向が見えてくる、そんなミックステープです。

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